考える
2015年4月11日(土)に日本テレビ系列で放送された「世界一受けたい授業」では、「心の回復力『レジリエンス』」というのが取り上げられていました。


1年のうち、もっとも心が不安定になりやすいのが春先。

就職や進学によって、人間関係が大きく変化し、行うべきことも変わる今の時期は、戸惑うことが多く、1年のうちもっとも心が不安定になる人が増える時期とのこと。

「心の不安定」の延長線上には、うつ病などがありますので、決して見過ごすわけにはいきません。


番組内で紹介されたデータによりますと、うつ病を含む精神疾患の方の患者数というのは、糖尿病やガンの患者数よりもはるかに多いんです。

驚くべきことに、日本全国における精神疾患の患者数は、ガンのそれのちょうど倍にもなるんだとか。

こういった具体的な数字を突きつけられますと、「うつ病」が他人ごとではないことを痛感しますよね。


番組内では、うつ病などの心の病にかからないための方法・予防策が紹介されていました。キーワードは、「レジリエンス」です!

以下、番組内で紹介された「レジリエンス」に関する情報を簡単にまとめました。この4月から生活環境ががらりと変わった方は、ぜひ参考にしてみてください。

ちなみにこれらの情報をレクチャーしてくれたのは、レジリエンス研究の日本の第一人者である、埼玉学園大学教授・小玉正博先生。

指を指すドクター
「レジリエンス」とは
「レジリエンス(resilience)」は、「逆境から立ち直る力」、「回復力」と訳される。

海外では、困難に直面した時の考え方、あるいは気持ちのコントロールをの仕方を教えることによって、レジリエンスを鍛える教育が盛んに行われている。
逆境に陥った時に、いかに心の戸惑いをおさえ、そこからどうやって立ち直っていくのかは、備わっているレジリエンスによって変わってきます。

自分の中にしっかりとしたレジリエンスがあれば、心を乱すことなく立ち直ることができますが、逆にレジリエンスが低いと、うつ病などになってしまう可能性があります。


大切なことは、「レジリエンス」が先天的なものではないということ。

日常生活の中で簡単に行える学習によって、「レジリエンス」は鍛えることができます。なので、いざという時に心が折れないように、日ごろから「レジリエンス」を鍛えておくことが重要というわけ!


以下、番組内で紹介された「レジリエンスの鍛え方」を列挙します。



食事法
3時間おきに食事をとる。
これは、アメリカにある世界的に有名な製薬会社で、実際に社員のレジリエンスを高めるために行われている方法になります。


なぜ3時間置きの食事が、レジリエンスアップに有効かと言いますと、「ブドウ糖」が大きく関係しています。

ブドウ糖は脳のエネルギー源で、この量に、人間の集中力・感情は左右されます。ブドウ糖が少なくなってしまうと、集中力がなくなり、感情の起伏が激しくなってしまうと言われているんです。

朝食・昼食・夕食の間に、ちょっとした間食を挟むことによって、ブドウ糖のレベルを常に一定に保つことができて、その結果、感情をコントロールする力が備わりやすくなります!


小玉先生いわく、10時と3時のおやつをしっかりと挟むことが、レジリエンスアップには有効とのこと。ただし、間食は少量でOKで、食べすぎは厳禁です!


 
走る
ランニングする時、目標を設定する。
レジリエンスを高める上で、「走る」というのは、非常に有効な手段になります。大切なのは、「目標を定めて走る」ということ。


ポイントは「達成感」。

例えば、5キロという距離を目標にラン二ングをすると、5キロ走り終わったあとに「達成感」が生まれます。

この「達成感」は、ドーパミン、セロトニンといった、俗に「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質の分泌を促してくれるとのこと。これによって、レジリエンスはグッと高まってくれます!


ちなみに理屈さえ理解できれば、「走る」以外の方法でもOK。

肝要なのは、自分で目標を設定し、それをクリアして「達成感」を得るということ。日ごろの生活の中で、目標が設定できる場面があれば、積極的に目標設定して、それに挑むことが大切なんですね♪



さいごに
以上、番組内で紹介された「レジリエンスの鍛え方」の簡単なまとめでした。

新生活がスタートして心が不安定になりやすい今だからこそ、積極的に上記の方法・鍛え方を行っていきたいですね。