パスタ

2015年4月28日(火)にテレビ朝日系列で放送された「林修の今でしょ!講座」の前半のテーマは、「科学の知識で料理がおいしく!」でした。

今年2月に放送された科学的調理法シリーズの第2弾になります。前回の放送では、これまで常識を覆すような調理法ながら、とても簡単に作れる絶品料理レシピが紹介され、大反響を巻き起こしました!

視聴した多くの人が科学的調理法のすごさに圧倒されたわけですが、今回も前回に負けず劣らずの充実した内容でした♪


今回は、「ステーキ」、「トンカツ」、「パスタ」という3品目の科学的調理法がレクチャーされていました。

以下、この記事では、「科学的なおいしいパスタの作り方」を簡単にまとめました。

番組内では麺のゆで方に焦点を絞り、安いパスタをよりおいしい一級品のパスタとして味わう方法が解説されていました。すぐにでも試せる細かなコツ・テクニックが随所に散りばめられていましたので、パスタを作る機会が多い方は、ぜひトライしてみてください♪

もちろん科学的調理法を伝授してくれたのは、今回もフランス料理シェフ・料理研究家の水島弘史さんです。

料理をする女の子
科学×パスタ
100円ほどで購入できる格安パスタは、手軽に購入できてパスタ料理が楽しめるので非常に重宝されますが、いくつか味の点では不満が残るところがありますよね。

まず比較的すぐに麺が伸びてしまう点。そして、ソースとの絡み具合がイマイチな点です。

価格と品質の折り合いをみて、まあこれぐらいはと、ある程度妥協して格安パスタを使ってる方は多いと思いますが、水島シェフいわく、格安パスタでもいくつかのポイントを遵守するだけで、格段においしい「高級パスタ」に変身させることができるんだとか!

従来のパスタのゆで方からまったく違ったゆで方に変えるだけで、味わいは劇的に変化します。

しかも嬉しいことに、レクチャーされた科学的調理法のパスタは、非常に簡単に作れます♪


以下、「①茹で汁(熱湯)に塩を入れる」、「②パスタを投入」、「③湯切りをせずにパスタとソースを絡める」、「④卵黄を落とす」の4つのポイントに分けて、科学的パスタの調理法を解説します。



①茹で汁(熱湯)に塩を入れる
一般的な調理法でも、パスタを茹でるお湯には塩を入れますが、科学的調理法の場合はその量が桁違いに違います。

なんとお湯に対して1.5%の塩を入れます。お湯の量が700mlなら塩は10.5gほどとなるわけですね。

そもそも塩を入れる理由ですが、パスタに含まれるグルテンと、塩のナトリウムイオンとが結合することで、茹であがったパスタが伸びにくくなる効果があるためです。

お湯に対して1.5%の塩を入れると、この伸びにくくなる効果がしっかりと得られるためです。ちなみに、一つまみ程度の塩では、まったくこの効果は得られないとのこと(苦笑)。


次いで油(オリーブオイル)も、少々熱湯に入れます。

これは麺同士がくっつくのを防止するためと風味付けの意味合いがあります。


塩とオリーブオイルを入れたら、茹でる準備は完了!



②パスタを投入
次いで、①でできあがったお湯に、パスタを入れていきますが、ここにもポイントがあります。

それは、パスタを半分に折り、かき混ぜながら茹でること。

家庭用の小さい鍋に、そのままの長さのパスタを入れてしまうと、湯に浸かっているところと浸かっていないところとで茹でムラが発生してしまいます。

なので、まるまる1本のパスタがおさまらない鍋を使用している場合は、端から半分に折って入れれば、ゆで具合を均一に保つことができます!


もうひとつ重要な点は、かき混ぜながら茹でること。

パスタを鍋に投入した後、かき混ぜないでいると、パスタの下側の方だけが常に熱せられている状態になり、茹でムラの原因になってしまいます。

お鍋の湯をかき混ぜてあげると対流が生まれるので、それによってパスタ全体に熱が伝わってくれます。結果、茹でムラはできません。

「混ぜながら茹でる」というのはごくごく一般的なやり方に思えますが、パスタの出来を決定づける、非常に大切な工程なんですね~。


茹で時間に関しては、パスタのパッケージの裏に書いてある時間を守ればOKです。



③湯切りをせずにパスタとソースを絡める
この工程では、茹であがった麺とソースを絡めていきます。

一般的な方法だと麺をしっかりと湯切りしてからソースと合わせますが、科学的調理法ではこれはNG。

湯切りをせず、パスタが入った鍋から、ソースが入った鍋へダイレクトに移していきます。水島シェフいわく、この時多少パスタの茹で汁が、ソースの中に入っても問題ないとのこと。


重要なのは、必ず熱々のうちに麺とソースを絡ませるという点。

実はパスタは熱い状態だと、表面がのりようにベタベタした状態にあります。この状態の時にソースと絡ませれば、麺にしっかりとソースが絡んでくれるんだとか。非常に理にかなった方法なんですね♪



④卵黄を落とす
最後の工程は、ちょっとしたスペシャルテクニックになります。

パスタ・ソースを絡めているところに、卵黄を落とし、さらにかき混ぜます。余熱を使いながら、麺、ソース、卵黄をかき混ぜたら、科学的パスタの完成!

最後に卵黄を加えてあげると、より一層ソースとパスタの絡み具合がよくなってくれます♪



さいごに
以上、番組内で紹介された「科学的なおいしいパスタの作り方」の簡単なまとめでした。

これを試食したV6の井ノ原快彦さんいわく、「すごいうまい! これはすごいですね。味わい深い! 麺、美味しいです」とのこと。

また同じく試食した林先生は、「しっかり麺に絡んでますね。茹で具合、ばっちりですね。茹ですぎず、かといって芯が残っているわけでもなく」とコメントされていました。

特別なテクニックは使わず、簡単に試せる作り方なので、パスタ好きの方はぜひこの「科学的パスタ」にチャレンジしてみてください♪

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