2014年7月29日（火）に、日本マクドナルドHDが決算発表会見を行いました。


この場で、日本マクドナルドのサラ・カサノバ社長が、仕入れ先だった中国食品会社による使用期限切れ食肉使用問題について陳謝するとともに、今後の対応方針を示しました。

新たに示された日本マクドナルドの対応策は次の3つです。

①商品の最終加工国と原産国の情報を公開する。
②タイの鶏肉製造業者と、中国の鶏肉以外の業者に対する臨時検査を行う。
③これらの業者の製品を、日本国内で再度品質検査を行う。


このサラ・カサノバ社長の会見、ことさら被害者意識を強調している点など、聞いていて非常に消化不良でした。一番驚いたのは記者の「母親として子どもにチキンを食べさせたいと思いますか？」という質問に対して「私は母親です。マクドナルドは、弊社の品質管理システムに自信を持っています」と答えたところ。

「いや、マックさんのその品質管理システムっちゅうのがちゃんと機能してへんからこんな大問題になってるんちゃうの？」という、社会からの総ツッコミが聞こえてきそうな、カサノバ社長の受け答えでした。日本マクドナルドの危機対応レベルってこの程度なんでしょうか。なんかちょっとショック。


日本マクドナルドは、このナゲットショックの煽りをもろに受け、一日当たりの売上高が計画比に届かない状況が続き、2014年12月期通期決算予想を取り消して、「未定」にしました。これは異例中の異例ですね。それだけマクドナルドにとっても今回の問題が未曾有のもので、先行きがつかめないということでしょう。今はかき入れ時の夏休みですから、損失は相当膨らみ、前年比から相当離されるんじゃないでしょうか。

マクドナルド、いつもお世話になっているので、高い企業倫理を背景にして、なんとかV字回復を達成していただきたいと思います。



話はちょっと変わりますが、使用期限切れ食肉使用問題が発覚して、その鶏肉を使用した可能性がある日本の企業は、「日本マクドナルド」と「ファミリーマート」の2社でした。この2社は、問題が判明してから各々HP上でこの問題に対する対応策を発表しています。


で、私は、この2社以外の、同業社は、自社のHP上で「うちの鶏肉は問題の企業のものじゃないよ」とちゃんとお知らせをしてるんだろうかと気になりました。企業倫理が高い企業なら、当然この類のお知らせをするはずです。

だって本当に顧客満足を追求し、消費者視点に立っている企業であれば、「うちの商品を買ったお客様に、『うちの鶏肉は安全ですよ』と知らせて、早く安心させてあげなくちゃ」と当然思いますからね。

倫理意識が高い企業は「ニュースで、日本の対象企業はマックとファミマだけって言ってるから、いちいちお知らせしなくてもいいでしょ」とは考えないはずです。というか、考えるはずがありません。この大問題を、同じ業界にいる企業が軽視していいはずがないのですから。


というわけで、マックとファミマ以外の企業が、自社のHP上で「お知らせ」を行っているかどうか調べてみました。調べた企業は、セブンイレブン、ローソン、サークルKサンクス、ミニストップ、デイリーヤマザキ、ケンタッキー、モスバーガー、ロッテリアの、計8社です。 ＞ 続きを読む