お薬(錠剤)
2015年5月12日(火)にテレビ朝日系列で放送された「林修の今でしょ!講座」は、「今までなかった! スゴイ新薬 徹底解剖SP」でした。


普段はなかなか知ることのできない「新薬・ピカ新」の世界を学ぶことができた1時間でした。ちなみに、「ピカ新」とは「ピカピカの新薬」のことで、業界用語とのこと。

日々医学が進歩しているのは情報番組などを通じて知っていましたが、まさか薬の世界がこんなにも進歩・発展していたとは驚きました! 最新の薬が生まれる背景にあった、研究者の発想の転換にも驚愕♪

ガン細胞や花粉症、骨粗しょう症など、人類が苦しめられてきた病気・症状に対して、最新の薬はしっかりとした対処をしてくれる域にまで達しています。

この医学・薬の先進性には、心強さを感じずにはいられませんでしたね。日々研究を続けている研究者の方々には感謝の言葉しかありません。


以下、番組内で紹介された「新薬・ピカ新」に関する情報を簡単にまとめました。花粉症、便秘、骨粗しょう症、C型肝炎などの病気・症状に苦しんでいる方にはきっと朗報なので、ぜひ治療のひとつの指針にしてみてください!

新薬の世界を紹介してくれたのは、東京理科大学薬学部教授で、現役の薬剤師でもある上村直樹先生です。

医者
ガンのピカ新
今現在、ガンの治療に用いられているのは「抗がん剤」です。

「抗がん剤」は、良い細胞と悪い細胞(ガン細胞)を見分ける力はなく、どちらも攻撃していました。良い細胞まで一緒に攻撃してしまうために、髪が抜けたり、めまいといった激しい副作用は避けては通れませんでした。


「ガンの新薬」である「分子標的薬」は、ガン細胞を狙い撃ちできる薬。健康な細胞はさほど破壊されないので、副作用を従来の「抗がん剤」と比べて抑えられる可能性があります。

「分子標的薬」のすごいところは、ガン細胞だけが発している特殊なシグナルを見極めることで、できうる限りガン細胞だけを壊すことが可能な点。ピンポイント攻撃できるわけですね。



また、「PD-1阻害薬」も、ガンに有効な新薬のひとつです。

「PD-1阻害薬」のすごいところは、体内の免疫細胞を正常に動く状態にして、ガン細胞を壊そうという点。

つまり、従来は薬によってガン細胞を壊そうと試みていましたが、「PD-1阻害薬」は、人間が元来持っている免疫細胞を活発化させ、その免疫細胞にガン細胞をやっつけてもらおうという発想なわけです。

嬉しい点は、ガンの種類を問わず、どんなガンにも効く可能性があるということ。非常に万能性を秘めた新薬なんですね♪

現在は、悪性黒色腫の適応で承認されているとのこと。



花粉症のピカ新
国民病と言ってもいい「花粉症」。

従来の花粉症の薬「抗ヒスタミン薬」は、くしゃみや鼻水といった症状を一時的におさえるものでした。症状を一時的におさえているだけなので、根本的に花粉症を完治させる力はありません。

「花粉症の新薬」は、花粉に対するアレルギー反応が起きない状態を作る、すなわち花粉症を完治させる力を持った薬になります。

こちらも発想がおもしろく、少量ずつアレルギー物質を体内に取り込んでいって、最終的に花粉のアレルギーに反応しない体質を作る薬になります。


具体的には、舌の下部に薬を数滴たらし、2分待ってから飲み込みます。これを繰り返すことで、花粉のアレルギーに体を慣らしていくわけです。

デメリットとしては、効果が実感できるまでに3~5年かかってしまう点。また、今のところ事故は起きていませんが、ショック(アレルギー反応)を起こしてしまう可能性もないわけではありません。



骨粗しょう症のピカ新
骨粗しょう症の怖いところは、それが寝たきりのきっかけになってしまう点にあります。

高齢者の方は寝たきりになってしまう要因の1位が骨折。骨折することで健康寿命がグッと縮んでしまいます。

骨粗しょう症になれば、当然骨折する確率があがるわけですから、要注意!


そもそも骨というのは、「作る」と「壊す」が繰り返されることで、常に新しい状態を保っています。

骨粗しょう症とは、簡単に言えば、「作る」という作業が中断している一方で、「壊す」という作業が滞りなく進んでいる状態。壊す細胞の方が活発に動いているわけですから、当然骨の密度はどんどん下がっていきます。

従来の骨粗しょう症の薬は、骨を壊す細胞の働きを抑え込んで、骨粗しょう症の進行を遅らせていました。しかしこれでは作る細胞の数は増えていませんので、現状維持が精一杯の状況。


2010年に発売された「骨粗しょう症の新薬」は、骨を作る細胞を増やす働きがあります。骨を壊す細胞以上に、作る細胞を増やすことで骨を丈夫にしていくという発想ですね。

効果には個人差はあるものの、人によっては骨の量が10%アップすることもあるんだとか。

この新薬には、①病院で1週間に1回注射するタイプと、②自宅で1日1回自己注射するタイプの2つがあります。特段の副作用はないものの、どちらのタイプにしても、長期間の投与が必要なのがデメリットになります。



便秘のピカ新
現在主流とされている便秘薬は、腸を活性化させて便を押し出すタイプのもの。

従来の薬の問題点として挙げられるのは、体がそれに慣れてしまい、薬を飲まないと便が出ない体質になってしまう可能性がある、という点。

薬なしでは便が排出できないというのはつらいですよね。


「便秘の新薬」はこれまでにないメカニズムを採用した薬になります。

無理やり便を押しだすのではなく、腸から水分を出すことで便に水分を与え、出しやすくするというメカニズムになります。

つまり強制的に出すのではなく、自然排便を促してくれる薬というわけですね!



C型肝炎
「C型肝炎」とは、輸血などの血液を介して感染してしまう病気。

肝臓の働きが悪くなり、放置しておくと、肝炎、肝硬変、肝臓がんといった具合に、どんどん病状は悪化していきます。非常に恐ろしい病気ですね。

「C型肝炎」の従来の薬は「インターフェロン」と呼ばれているもの。

そもそも「インターフェロン」とは、ウイルスが体に侵入してきた時、それを除外するために体の中でできる免疫の一種です。

つまり従来の治療法では、薬によって「インターフェロン」を足すことで、ウイルスを除去しようという発想。インターフェロンは、発熱や関節痛、だるさなどを引き起こします。

「インターフェロン」をプラスするということは、これらの痛みも増すということ。そのため従来のC型肝炎の治療の離脱率は高い傾向にありました。それほどまでに副作用がすごいというわけですね。


昨年発売されたばかりの「C型肝炎の新薬」は、「インターフェロン」を増やすことなく、ウイルスを直接攻撃することで、副作用を大幅に減少させることが可能です。

「インターフェロン」に攻撃を任せるのではなく、直々に「C型肝炎のウイルス」をやっつけてくれるというわけ。

デメリットとしては、ほかの薬との飲み合わせに注意を払う必要がある点。なのでこれが処方された際には、必ず薬剤師の確認が必要になります。



さいごに
以上、番組内で紹介された「新薬・ピカ新」に関する情報の簡単なまとめでした。

著しい医学の進歩には尊畏の念しかありませんね。未来の医学に光を感じた気がした1時間でした♪

心なしか、体が元気になったような気がしますね(笑)。