唐揚げ
2019年3月12日(火)にTBSテレビ系列で放送された「この差って何ですか?」では、さまざまな興味深い世の中の差が取り上げられていました。

その中に、「唐揚げと竜田揚げの違い」を取り上げているコーナーがありました。


子どもからの人気が非常に高いおかずといえば唐揚げ。

ラーメン屋さんや定食屋さんにもかならずある唐揚げは、子どもに限らずそれだけ多くの人から支持されているということですよね。

もちろん私も唐揚げは大好きな食べ物のひとつ。子どものころから大好きでしたし、大人になってお酒を飲めるようになってからは、ますます唐揚げが好きになりました(笑)。お酒のアテに最高なんですよね!

で、唐揚げとよく似た料理に「竜田揚げ」がありますが、みなさん、唐揚げと竜田揚げの違いを明確に答えられますか? 私はダメでした(苦笑)。


今回の「この差って何ですか?」では、そんな唐揚げと竜田揚げの違いをわかりやすく解説されていました。

以下、その内容を簡単にまとめました。知って納得の雑学なので、ぜひ読んでみてください♪

包丁を使っている女の子

唐揚げと竜田揚げの違い

唐揚げと竜田揚げには明確な違いがあります。

▶唐揚げ
唐揚げは鶏肉の印象が強いですが、必ずしも鶏を揚げたものだけを指す言葉ではありません。

唐揚げは、①油で素揚げしたもの、②粉をまぶして揚げたもの、のすべてを指します。食材やまぶす粉に関係なく、油で揚げたものすべてが唐揚げなんです。

唐揚げ=鶏肉を揚げたものという印象が強いのは、日本の揚げ物の歴史が深く関わっています。

そもそも日本では、鎌倉時代から油で揚げる調理法はありました。ただし、このときの食材は野菜や魚介類がほとんどでした。

そんな中、昭和初期に、銀座の三笠会館というお店が日本で初めてメニューとして若鶏の唐揚げを出し、これが大ヒット。これをきっかけに、唐揚げ=鶏肉に粉をまぶして揚げたものというイメージが定着したと言われています。



▶竜田揚げ
一方の竜田揚げに関して。

竜田揚げも、食材に関しては唐揚げと同様に決まりはありません。ただし、竜田揚げと呼ぶためには2つの条件があるんです。

1つ目が、醤油とみりんを使って下味をつけていること。2つ目が、片栗粉をつけて揚げていること。これら2つの条件を満たしたもののみを「竜田揚げ」と呼ぶとのこと。

この条件を満たしたものを竜田揚げと呼ぶのは、竜田揚げが生まれた場所が関係しています。

竜田揚げは、第一次世界大戦直後の1920年ごろ、日本軍の軍艦・龍田で誕生したので、「竜田揚げ」と名付けられたとのこと。

軍艦・龍田は、1920年ごろに日本海軍で活躍した軽巡羊艦。戦争による食糧不足が深刻だった当時、国から海軍に、「安くておいしい軍の料理を作れ!」と命令が出されました。そこで海軍が目をつけたのが、当時とても安く手に入ったクジラ肉。

しかし、血合いの多いクジラ肉はすぐに生臭くなってしまうという欠点があったんです。そこで、軍艦・龍田の料理長が開発したのが、醤油の強い風味・みりんのアルコールによってクジラ肉の生臭さを取り、さらに小麦粉よりも粘着性の強い片栗粉で揚げて、全体にしっかり衣をつけるという調理法。これでクジラ肉の生臭さを感じさせないおいしい揚げ物に仕上げることができたとのこと。

そんな竜田揚げは日本中に広まっていき、次第にクジラ肉以外のさまざまな食材に使われる調理方法になったというわけです。



さいごに

以上、番組内でレクチャーされた「唐揚げと竜田揚げの違い」の簡単なまとめでした。

唐揚げと竜田揚げ、それぞれの成り立ちを見ていくと、非常に興味深い歴史的背景があったんですね。

とくに竜田揚げの、戦争による食糧不足によって誕生したというストーリーは深く心に刺さりました。

興味深い雑学として、ぜひ「唐揚げと竜田揚げの違い」、覚えておいてください♪